
吉本ばななデビューしました。
6つの短編からなる本作。
どれもだいすきになってしまい、オススメを紹介するのが難しいほどです。
どのお話も大したことは起こりません。
何ということもない話、だけど登場人物それぞれにそれなりに傷はある。しかし彼らはただ人生を眺めているだけ。
ばななさんの言葉であとがきにも記してありましたが、本当にそうなのです。どのお話も大きな波は無く、だけどそれなりに傷付きながら生きている。でもそれをドラマティックに悲観するのではなく、ただただ日常のそこにあるものとして息を続ける。
別に緩急がない人生だっていいじゃない。
なにかしらの壁にぶつかったり、乗り越えたり、成し遂げたり。
人生なんて、トラブルがなくて春風が吹いている方が絶対に幸せだろ。
読み終わったあと、ふと身体の力が抜けているのを感じられたり、明日への生きる力が少しだけ増えた気がしたり。人生の虚しさが薄らいでることに気付けると思います。
手元にずっと残したい作品が増えました。
みなさんにも手に取っていただけますように。
※スタッフ私物のため図書室には置いておりません