笑わない数学者/森博嗣
森の図書室

笑わない数学者/森博嗣

2025.11.28

伝説的数学者、天王寺翔蔵博士の住む三ツ星館でクリスマスパーティーが行われる。
人々がプラネタリウムに見とれている間に、庭に立つ大きなブロンズのオリオン像が忽然と消えた。博士は言う。「この謎が解けるか?」像が再び現れた時、そこには部屋の中にいたはずの女性が死んでいた。しかも、彼女の部屋からは、別の死体が発見されたーー。

犀川教授と西之園、才気溢れる2人の活躍を描くS&Mシリーズの第三作。あらすじを読むだけですでに面白いですね。
本作の鍵を握るのは圧倒的な天才・天王寺翔蔵博士。博士と主人公2人の一瞬の会話シーンこそ、森博嗣作品の面白さの根源、髄液と呼べるのではないでしょうか。
天才同士の緊張感ある駆け引きと、孤独な存在同士の密かな共感。シリーズを通して犀川の目から幾度と振り返られるこの「三つ星館」の事件は、実は犀川という1人の人間にとっての大きな転機と呼べる出来事だったのかと思います。
S&Mシリーズでも重要となる本作ですが、著者の森博嗣自身が「逆トリック」作品だと打ち明かしています。
その意味がなんなのか。ミステリ好きの方には是非触れてもらい、あわよくばラストの真相に気づけるのか挑戦していただきたいです。
「すべてがFになる」未読の方にもおすすめしたい他にないミステリです。

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