
気づけば春、それは本屋大賞の季節。
2月に発表されたノミネート作品10作から4月には順位と大賞が発表されますが、ちょうど今はその予想期間にあたります。本屋にもよくコーナーが設けられていますね。
ということで、お客様たちもちらほらと、その候補作を読み比べていたり、自分の思った順位を発表し合う読書会を開いている方も見かけます。
当方も、毎年この期間に10作読破するぞ〜と意気込んでおりまして、まず手に取ったのがこの『失われた貌』。
「本格ミステリ」なんて言葉がありますが、その真骨頂でしょう。
顔が潰された身元不明の遺体を追うザ・警察な捜査・推理小説。
捜査一課の主人公・日野がとにかく聞き込んで聞き込んで聞き込みまくる。監視カメラもめっちゃ見る。あらゆる場所を、人を、探りに探る。県境を超えて怒られることもしばしば。
執念?いえ、これは警察ものでもありながら、お仕事小説でもあるのです…多分。
臨場感の中で幾度も点と点を繋ぎ合わせ、最後に一つの星座が描けた時の感動と言ったらもう、これぞまさに「本格」ではないでしょうか。
バーのマスターや検察事務所とのキャッチーなやりとりにも思わず笑ってしまう。
これだけのキャラクター/容疑者たちを纏め上げる筆力にも脱帽。