
現実と非現実。実体と象徴。意識と無意識。
主人公・夏帆が、とある絵本を書くことを通じて、己の精神史を形づくっていくような作品。
その中で、母親との関係を壊し、再び語り直すことで再構築していく。
テーマと言えるのは、文学界では今アツい和解としての「母親殺し」。
村上春樹の視点でそれを語ることの面白さはもちろんですが、
行為とその意味を切り離したり、象徴と実体をリズムよく倒錯させる手つきは
やはり彼らしく、楽しく読める。
それぞれの登場人物とそのメタファーとしての
アリクイ、シロアリの女王、ジャガー。
それらの関係性を結びつけながら、精神の構造を体感できる豊かな読書体験でした。
そして、8月1日(土曜)夜19時からは森の図書室で読書会!
村上春樹「夏帆」をテーマにして、いろんな場所へと飛躍できる1日にします!
まだまだご応募募集中ですので、お気軽にご参加ください。