『月のかけら』 かんのゆうこ・さく みやざきひろかず・え
「あなたひとつが なくなっても この地球の重さは変わってしまうわ……」
絵本や短編は少ない言葉の中での表現力を感じることができますが、この一文でこの絵本の温もりに存分に触れられる様な気がします。
私は一つのモチーフに対し散々遠回りして婉曲して筆者の思いの丈をめいいっぱい閉じ込める長編が大大大好きなのですが、少ない文字数の中でセンスを感じる文章にも、同じくらいの魅力を感じます。歌詞やお笑いなんかにも近いものがありますね。どちらにもどちらの良さがあって読み手の好みですが、もし良ければ久しぶりに絵本を読んでみるのは如何でしょうか。