コミックノベルの大御所といわれているデイヴィッド・ロッジの短編集。
題にもなっている「起きようとしない男」は妻と子供を持つ平凡な男がある日突然ベッドから出ることが出来なくなり、終いには死を考えはじめるという話なのですが、どこか白昼夢のようで、コミカルな空気感が漂っています。
題材だけを考えると、精神病になってしまった不憫な男性と捉えられるのに、全くそんな風になっていない軽快さに救われてくすっと笑ってしまいます。