「あと10年しか生きられないとしたら、あなたは何をしますか。長い長い悠然と構えられますか。短いと思い駆け出しますか。あと10年しか生きられないと宣告されたならば、あなたは次の瞬間、何をしますか。」
1章の終わりに書かれたこの文章に全てが詰まっていると思います。他の多くの人とは違い、時間の制限を抱えて生きることは、誰よりも重い足枷をつけられているのと同じことだと感じます。忘れた頃にまた浮かんでくる「余命」という文字に、何か切なさを感じてしまいました。
個人的に「余命」というものに対して、メリットしかないと感じていた時がありました。制限を持って生きた方が、物事にやりがいや意味を持たせることができるのではないかと。
ただそれは、余命宣告を受けたことのない別物からの意見であり、自分勝手で惨めなことであると、いつの日からか感じていました。それはこの本がキッカケだったような気がしています。
加えて、個人的な話になりますが、
表紙を描かれているloundrawさんが描かれる絵が大好きです。表紙も見てみてください!
2022年に映画化もされた話題作です。
原作と映画で大きく話が異なる点もありますが、双方共に描かれている感情は同じです。
ぜひ読んで観てみて、観て読んでみて下さい!