あられもない、霰もない…そうあってはならない、あるはずもない。 そのタイトルと砂浜に横たわる彼女からは目には見えない奥深な想いといつかの既視感に近いような…うやむやな何かを感じてしまったんです。
名前すら必要としない〈あなた〉と私だけの空間、重たい内容ですがなぜか誌のようにすらすらと読み進めてしまい、鮮明であるはずのあなたの記憶が曖昧でかすんで見えてしまっていても気づかずに不思議な感覚に溺れてしまいます。(西加奈子さんの解説までぜひ!)