ミステリー×頭脳戦の舞台となるのは、いっけん普通の高校生活。文化祭の出店場所、ひいては高額の奨学金を賭けて挑むのは、昔ながらの遊びに、一手間加えた風変わりなゲームの数々ーー。
好きな階段の位置に罠を仕掛けられる『地雷グリコ』、
百人一首を使った神経衰弱『坊主衰弱』、
じゃんけんの中に、勝手に作った新しい手を足して勝負する『自由律じゃんけん』。
小さい頃から馴染んだ遊びが打って変わって、「一体、どうなっちゃうの?!」な展開が巻き起こる。そのアイデアにワクワクが止まりません。
私自身「ライアーゲーム」や「賭博目次録カイジ」といった頭脳戦ものが好きなのですが、たまに怖かったり、雰囲気が暗くて読みづらいと思うことも、、、。だけどこの『地雷グリコ』はその心配なく、高校生たちの群像劇の楽しさと合わせて、気持ちよく読むことができます。
ゲームの解説も丁寧で読みやすく、どんな方にもおすすめの作品です。天然だけど、勝負事にはやたらと強い。そんな主人公・射守矢真兎の魅力と彼女たちの友情に、是非惹き込まれてください。