よるのふくらみ/窪美澄
森の図書室

よるのふくらみ/窪美澄

2024.10.20

恥ずかしながら、窪真澄さんの著書を手に取るのはこれが初めてでした。
別作品ではありますが、R-18文学賞大賞を受賞されている方ということで心躍らせながらページをめくりました。

読んでいる途中も、男女の生臭さをひしひしと感じ、「結局これが人間なんだろうな」となんだか清々しい気持ちにもなりました。

結局これで社会は動いていて、結局これで解決することもある。
どんなに取り繕っても、結局布を剥いで向き合ってしまえば答えは同じ。

小さな世界で必死にもがいて、誰かのぬくもりに守られたくて。
それを”ふしだら”と指差すやつもいるが、きっとそいつも少なからず”ふしだら”だ。

”人間とはこんなにも尊いものなのだ!”と声高らかに叫んでいる本や、
”ヒトは優れている!”と懇切丁寧に書いているどんな本たちよりも、”人間”を感じられる1冊です。

SHARE
LINE@友達追加方法LINE@友達追加方法

LINE@友達追加方法

  1. QRコードを読み取ると友だち追加できます。上記ボタンを押すと友だち追加できます。