昨日プロポーズしてくれた恋人が、女子高生を盗撮した。特に理由もなく。あなたなら水に流して結婚できますか?
どうしようもなく理解できないことを”わかろう”ともがくヒロイン。理解、納得、共感、その間に横たわる壁に苦しまされる作品でした。
人間に潜む、時に無自覚ですらある多面性を発見した時、それをどう受け入れるのか、はたまた拒否するのか。綺麗事だけではない生々しさを、突きつけられました。
個人的にはヒロインの親友の言葉が一番しっくりきました。皆さんは誰にどんな思いを抱きましたか?
最後に描かれる盗撮をした男と女子高生の歪な交流。それぞれの事情と思考の解像度の高さにつくづく一穂ミチさんの怖さを思い知りました。