さあ、みなさん。
お待たせしました。
お待ちかね、staffしおんの正直感想文です。
決してアンチではありませんので、どうぞ最後まで付き合いください。
次は何を読もうかと本棚の前をウロウロしていると目に入ったこの赤と緑。
最初に読んだのは学生の頃だったかな。そのときは内容が理解できず、上巻で諦めた気がします。
ずいぶんと大人になった今、読んだら何を感じるだろうと興味が湧き村上春樹ワールドへ。
、、、やばい。開始数ページでもう心が踊らない。
まず、登場人物の話し方が外国人すぎる。
何回もこの本の世界は日本だよな?と確認しちゃいました。
海外の翻訳された本とか、洋画の吹き替えを読んでるみたいでなんだかしっくりこない。こんなに自分の感情を相手にストレートに伝えられる日本人なんて果たしているのだろうか?話しているときのジェスチャーが目に浮かぶようで集中力が欠ける。
なので途中から世界線を無視して読みました。
やっぱり洋画の原作読んでるみたいだったけど。
(結果、海外の監督が映画化しましたよね?)
あと全員海外かぶれがすぎる。
この時代、日本の経済は割と潤沢でタイトルから分かる通りビートルズなど海外の流行りを受け入れていた。
だから多少の海外への憧れがあるのは理解できます。
主人公が海外の空港での空想から始まるし、大学で専攻していたのも演劇で海外の劇作家を授業で取り扱っていたというのもあるだろうけど、それでもここは日本なのでしょう?
読む本も、レコードで聴く音楽も、ギターで弾く音楽も全て海外のもの。
本作の執筆を日本ではなく、イタリアやギリシャでされたからなのでしょうか?
村上春樹は日本のこと好きじゃないのかな。
私自身が海外への憧れがないから余分な嫌悪を抱いているかもしれません。
あとはとにかくセックスの話。
こんな大っぴらに話す日本人いないし。
著者の周り(あるいは本人)はそうなのだろうか。
基本全て受け身で相手を思いやっている風で結局は自分のことがかわいいんだな、という部分でやっと日本人を感じました。
発売当初のキャッチコピーが、
【100パーセントの恋愛小説】
だったそうです。著者本人が考えたそうな。
100%リアリズムの小説とのことで、セックスと死について徹底的に言及していると。
うーん。
徹底的かどうかはわからなかったけど恋愛小説ではあると思います。登場人物誰も好きになれなかったけど。
セックスの描写も主人公がしてもらっているだけ、がほとんどですけどね。これがセックスと言えるのだろうか。
死について私は面倒なくらいそれに執着しているので、書きません。
でも上巻54ページの一文は響きました。
下巻は253ページ。だけどこっちはまわりくどいし生み出した言葉に酔いしれている感じがしてちょっと嫌だ。
そんなこんなで今回は上下巻読了できました。
その後いろんな口コミを見たり、考察を読んだりしましたが、やはり捉え方は人それぞれですね。
今回私は私なりに村上春樹を感じられたのでしばらくはいいかなと思います。
次手に取ることがあれば、エッセイか短編かな。
私はこれにセックス以外のリアリズムを感じることができませんでした。おわり。