自意識過剰で人から嫌われる事を極端に怖がる百合。 疲れ果てて全てを手放した瞬間、その「全て」に思えていたものなんて百合にとって何の価値のないものだと気づきます。
よくある話と言えばそうなのですが、西さんの決してわざとらしくない柔らかな鼓舞を込めた言葉や、愛おしい登場人物たちが、私の中にも存在していた百合の手を引いて外へ連れ出してくれるようなイメージが頭から離れませんでした。