「その本は、かなり大きな声で笑うので真夜中は冷蔵庫で冷やしています。」
ヨシタケシンスケさんと又吉さんの共作、『その本は』。その本はから始まる幾つもの物語が詰まっている1冊です。
個人的に大好きなのが第8夜なのですが、竹内春と岬真一の脆く儚い青春に胸を締め付けられました。2度と戻れない過去に希望を見たからこそ今起きている現実より囚われてしまう、あり得たかもしれない未来を想像するからこそいまある現実に耐えかねない様子が本当に心苦しかったです。
大喜利のようなものから青春ラブストーリー、そして絵本まで。移動や休憩中にぴったりな本です。