「この街をセーヌ川が流れている。…どんなに苦しいことがあっても、もがいても、あがいても……この川に捨てれば、全部、流されて行く。」
史実が立体的に、三次元的に目の前に現れて本当に心から驚きました。パリの街並みや空気、人々の生活。そして何よりもゴッホの重ねた時間ががとめどなく流れてきました。
私達と同じように日々を紡いできた人が描いた作品なんだと、もっとずっと私たちの延長線上にあるものだと実感しました。私にとって陽だまりのような、暖かく温もりのある忘れがたい一冊です。
心からオススメします。