「最後のページを読んだとき、アオヤマ君とこの本のことを抱きしめたくなる。
アオヤマ君、君はぼくは泣かないのですと言うけど、私は泣きます。」
解説・萩尾さんのこの文章にぐっと掴まれました。
将来きっと、たいへんえらくなる小学生4年生のアオヤマ君。同世代と比べたら確かに賢いけれど、その等身大の一生懸命さが本当に愛おしく萩尾さん同様抱きしめてあげたくなりました。
突然現れた〈海〉、ペンギン、そして大好きなお姉さんとクラスメイトが紡ぐ少し不思議なお話。
4年生にしては中々哲学的なことを考えるアオヤマくんの発話が平仮名多めで描かれるのですが、その表現が凄く素敵で、愛おしくて、心から大好きです。