すずは、広島で生まれた絵が得意な少女。18歳で呉に嫁ぎ持ち前の強さや朗らかさで空襲が激化する昭和20年を生きていきます。
この春休みにこの漫画の舞台である呉の街を訪れました。戦時中は日本海軍の要衝であり、戦艦大和などを建造した日本きっての造船都市でした。現在は海上自衛隊呉地方隊の本拠地となっていて日本で唯一潜水艦を間近でみられる公園があります。当時の息づかいが感じられて、どんな思いで海を眺めていたのかなと思いを馳せてみたりしました。
この作品を読むと戦争の中で生きていた人たちは今を生きる私たちと同じで、変わっていく社会に戸惑いながら、受け入れながら生きてきたのだとひしひしと感じます。やるせないなかでも逞しくならざるを得なかったすずさんが、自分と同い年であることに驚きを覚えます。自分も頑張って生きていこうと強く思いました。
原作の漫画ですが、軍艦や衣料切符の説明など映画ではあまり描かれていないところもあるので是非読んでみてください。