四月になれば彼女は/川村元気
森の図書室

四月になれば彼女は/川村元気

2024.05.14

時の流れって怖いものです。あんなに好きだった人も、大切だった友人も、慕ってた先輩も、慕われた後輩も、別れが訪れてしまった瞬間は悲しいもので、言葉通り四六時中その人のことを考えてしまいます。でも、1ヶ月、半年、1年と時間が経ってしまうと、その人の存在は引き出しの奥にしまわれて手探りで引き出してこない限り、表裏に浮かぶことはなくなってしまう。もし、誰かと付き合ったり、結婚したりしても「愛してる」「愛されてる」という想いは、薄れちゃうんですかね。作中の主人公「藤代」も、ヒロイン「ハル」も、「弥生」も、似たような想いだったはずです。「愛してる」「愛されてる」そんなことを確認したい、感じたいと切実に。でも、恋も愛も過ぎ去ってしまうのかもしれないです。時が経って、気がついたら何も思い出せなくなってしまうのかもと。

四月、含め“春”は新たな季節らしいです。
卒業してしまう先輩。引越ししてしまう上司。留学に行く同級生。みんな居なくなる時は、悲しいし寂しいけど、時間が経てばそんな感情は常に出てくるものじゃなくなっちゃいます。でも、たまに引き出しの中に手を突っ込んで思い出します。引き出しの中にあるだけで、忘れたわけじゃないです。ちゃんとたまに思い出します。

“春”は出会いの季節らしいです。
「新生活」と言葉があるように、新たな生活、環境に挑んでいく季節です。大変だけど頑張りましょう。「藤代」もきっと四月から頑張るはずです。

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