ほろ苦くて、お酒くさい、どことなくジャズが流れているような青春。…青春?
僕も鼠も、退屈そうなのになんでこんなに生きている匂いがするのか…
舞台は日本なのに日本でないような気がしてくるのが、毎度不思議な気持ちにさせられます。
先日早稲田大学大隈記念講堂にて、村上春樹×川上未映子 春のみみずく朗読会に参加しました。この「風の歌を聞け」は、ゲストとして登場した俳優の小澤征悦さんが朗読したお話です。
村上春樹さんや川上未映子さんら作者本人の口から淡々と語られる物語は、テンポ感と間合いが絶妙で世界に惹き込まれていく感覚でした。小説は読むのが1番だと思っていましたが、耳で聞くのも新鮮でワクワクしました。
村上春樹さんによる未発表の新作朗読に関して、最後の挨拶で早稲田大学の教授の方が仰られた「私たちは耳で聴いたが、まだ読んだことにはなっていないのです。」という言葉が印象的でした。
五感をフル活用して小説を読む、新しい楽しみ方を発見できました。