男は段ボールの中にすっぽり身を隠して少しの隙間からこちらを見ているようだ。
そんなものに出くわしたらあなたは何を思うだろうか。 もし中に入ってみたら世界はどう見えるだろうか。
このコロナ禍でマスク社会となった今、マスクの下は誰の視線もない。顔半分の情報が消され匿名化し、少し気が楽になった感覚を具現化したような話だと私は思いました。
難解でそして正解もない。 歳を重ねて読めばまた違う考えが出てきそうで何度も読みたくなる作品です。