「ダイエットほど無意味でくだらなく、知性とかけはなれた行為はありません」
外見至上主義の現代において梶井真奈子の主張は救いのようにも、怠惰のようにも受け取れます。大学生の私にとっても体重やダイエットは常に上位トピックで長いこと囚われているので外見が気にならない世の中になればなぁと思う反面、痩せている自分の方が好きなのでなんとも言えない気持ちになります。
梶井真奈子の同調圧力の外側へ一歩出た主張とそれに翻弄される主人公・里佳。バターという一つの食材から織り成される様々な人間模様は現代に生きる私たちと切っても切れない関係なのかもしれません。