高校生や大学生の時はすこし大人な異性に惹かれてしまうことはよくあります。何かわからないけど、年上というだけで魅力を感じ、同い年や年下からは得られない期待というものを持ってしまいます。
この本の中で綴られる言葉には、読者の脳内に映像だけでなく、繊細な肉体の感覚までつたってくるようなそんな言葉の糸があります。淡々と伝わってくる主人公“工藤泉”の切なさに静かに溺れてしまうような本だと思います。
この作品は、高校生時代の部活の顧問に恋をしてしまった主人公の目線から描かれるちょっぴり大人な恋愛小説です。2017年秋に映画化もされ、その描写と配役に注目が集まったことを覚えています。