2008年から2009年にNHKで『獣の奏者エリン』というアニメが放送されており、当時小学校に入る直前くらいの歳だった私は毎週釘付けになって観ていました。
兵器として育成される凶暴な蛇「闘蛇」と、決して人と心が通じないと思われていた崇高な獣「王獣」と、彼らを操ることができる類まれない才能を持ち合わせた少女・エリンの物語です。
序盤にかなり辛いシーンがあり、自分の中でトラウマにはなっていたのですが、ふと思い出して小説の方を読んでみると、その面白さにまた吸い込まれてしまいました。
「自然と人間の共生」、「土地に根ざす人と国家」、「人の欲望と純粋さ」、様々なテーマについて考えさせられますが、それを超越する圧倒的な美しさのファンタジー世界に没入してしまいます。
「闘蛇編」「王獣編」「探究編」「完結編」「外伝」と全五冊にわたる長編ファンタジー小説ですが、これからの入る梅雨の時期、お家でゆっくり読みながら壮大な美しいこの別世界の中に入り込んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに私は当時、エリンが使うハープを観てどうしてもハープを習いたいと駄々を捏ね、両親を困らせていました。